ランニング障害(足の内くるぶしのでっぱりの痛み)
足の内くるぶしのでっぱり
外来で足の内くるぶしのでっぱりが痛いと来院される患者さんがいます。
ランナー特有の障害ではありませんが、このでっぱりは「外脛骨(がいけいこつ)」が原因の事が多くあります。
外脛骨(がいけいこつ)とは?
10人に一人くらいの割合で、外脛骨と呼ばれる余分な骨が出ていることがあります。
足首の下にある骨の集まった部分には、足根骨(そっこんこつ)という7つの骨があります。
大きい骨が2つ、小さい骨が5つの全部で7つの骨から出来ています。
そのなかで、親指側にある舟の型をした小さな舟状骨(しゅうじょうこつ)という骨があるのですが、この内側に余分な丸い骨がある人がいるのです。
これを外脛骨といいます。
外脛骨障害とは?
外脛骨があると出っ張っているために、シューズに当たったり、この骨を固定している部分が壊れたりして痛みが出ることがあるのです。
これを外脛骨障害といいます。
ちなみに外脛骨がある人は、内くるぶしの下の前の方を触ってみると、骨の出っ張りに触れます。⇒レントゲン撮影で確認できます!
外脛骨は、舟状骨と繊維組織で強固に結合しているので、多少の力がかかっても動くことはありません。
ただし、シューズが当たったり、内側に体重がかかる状態で長く走ったりすると痛みが出ます。
治療
治療の基本はシューズが当たらないように工夫することです。
具体的にはソックスを厚めにしたり、ドーナツ状のパッドを患部に貼るのもいいでしょう!
ただし、皮膚の圧迫による障害の場合は、うまく除圧できれば早く改善しますが、繊維組織の障害の場合は1〜2か月かかることもありますので、注意が必要です。
予防
走り過ぎに注意!
走っているとき、もしくは走った後でも痛みが出れば無理をしてはいけません。
患部に負担がかからないようにすることが大切です。