ランニング障害(足の内くるぶしの痛み)
足の内くるぶしの痛み
走る距離が長かったり、すり減ったシューズを使い続けたりすると「足の内くるぶし」に痛みが出ることがあります。
痛みの原因の多くが「腱鞘炎」と考えられます。
そもそも腱鞘炎とは?
腱は筋肉の力を骨に伝えるための繊維の束です。これが足や手の指などを動かす働きをしています。
腱が体の中で動くために周囲と「すれる」のですが、すれても傷まないように腱鞘(けんしょう)というトンネルの中を通って働く仕組みになっています。
そして少しでも摩擦を少なくするために、腱鞘の内側にはネバネバした液があって滑りをよくしているわけです。
ところが、走り過ぎなどで限界を超えてしまうと腱や腱鞘の 摩擦面が破壊されて痛みが出ます。
これを腱鞘炎といいます。
後脛骨筋腱(こうけいこつきんけん)
内くるぶしには後脛骨筋腱(こうけいこつきんけん)という腱が通っています。
この腱は、足を内側、下方向へ動かす働きがあるのですが、くるぶしの下でほぼ直角に曲がっているために、障害を起こしやすい部位だといえます。
ちなみに、足の腱は内くるぶしだけではありません。外くるぶしや足の甲にもたくさんあるので、それぞれの部位で腱鞘炎は起こる可能性があります。
ご注意を!
治療
原因はずばり「走りすぎ」です。ですから基本的には無理して走らないことです。しばらく静かにしていると治りますのでご安心を!
どの程度?というのが問題ですが...
基本的には「痛みが出ない程度の走り方」を1〜2か月間続ければ問題ないでしょう。
予防
走り過ぎに注意!
ついついレースが近くなると無理して走ってしまいます。
自分なりの距離を体で覚えることが必要です。
とにかく無理はしないことが大切です。
シューズ
かかとがすり減ったシューズで走るのはやめましょう。
特にかかとの外側が極端にすり減ったシューズを履いていると、足首部分で腱の折れ曲がりが強くなって障害を起こしやすくなります。
すり減った場合は買い換えるか、修理をするかで対応しましょう。